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見たことがない人に『24 -TWENTY FOUR-』をおすすめするページ

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「事件はリアルタイムで進行中!」

2001年にアメリカで製作され、日本でも大ヒットを記録した海外ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』。捜査官のジャック・バウアーがテロリストたちとリアルタイムでの死闘を繰り広げていくことで有名になったドラマである。ピンとこない人はカロリーメイトのCMを思い出して欲しい。

このドラマ、見ているほうが普通だと思っていたのに、意外と周囲では「タイトルや『本当にすまないと思っている……!』ってセリフは知っているけど、まともに見たことがない」という人が多かった。というわけで、ここでは『24 -TWENTY FOUR-』の魅力について紹介していきたい。極力ネタバレは避けていこうと思う。

24 -TWENTY FOUR-』の魅力①:ジャック・バウアー

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24 -TWENTY FOUR-』の魅力といえば、なんといってもキーファー・サザーランドが演じる主役のジャック・バウアーだ。テロ対策ユニットCTU(Counter Terrorist Unit)に所属する優秀な捜査官として、日夜アメリカをテロの脅威から守っているジャック。

テロリストたちから受けた拷問は数えきれず(拷問した回数も数えきれない)、拳銃で撃たれるのなんて当たり前。捜査のため薬物中毒になる、電気ショックで心臓が止まる、細菌兵器を身体に打ち込まれるなど、それ死ぬわという災難が常に降りかかっている。

しかしそこまで身体を張っていながら、なぜか一向に報われないのがジャックの特徴。シリーズ当初のCTUチーフという地位がもっとも高く、その後はどんどん転落していくことに。家族を見てみても、親兄弟にまともな人物が存在せず、シーズン1では愚痴の多い妻(テリー)と生意気な娘(キム)に手を焼くジャックに、いきなり同情できるはず。ちなみに娘のキムバウアーは作品ファンからも大変嫌われている。「キムバウアー」で検索すると、サジェスト欄が酷いことになっているのが確認できるぞ。

製作陣から嫌われているのではと思うくらいの酷い仕打ちに合いながらも、常に命がけでテロリストと戦うジャックを見ていれば、どんなに酷いこと(シーズン中に殺す人数は基本的に2桁いく)をしていてもついつい肩入れしたくなるのは間違いなし。しかし、家族を守るという大きな理由があったシーズン1以外を最初に見た人は、何故ジャックがそこまでする必要があるか分からないかもしれない。

そんな人はぜひシリーズを1から通して見ていこう。きっとジャックの行動理由がわかると思う。本人もシーズン7で大統領から忠誠心のありかを聞かれ、似たようなことを答えている。特殊能力などは持っていなくても泥臭くたくましい主人公が好きという人は、ぜひともこの作品を見ていって欲しい。

24 -TWENTY FOUR-』の魅力②:予測できない展開

1話の中で1時間が経過していくリアルタイムが特徴の『24 -TWENTY FOUR-』。各シーズンに共通して言えるのが、1話を見てストーリーの予測ができる人はいないだろうということだ。予想外の展開が相次ぎ、気づいた時にはまったく想像していなかった結末へとたどり着くのが本シリーズの特徴。あまりにも内容が濃すぎて「これ本当に24時間で起きた話?」と感じてしまうこと請け合いである。

個人的に予想外なストーリーという意味では、シーズン1とシーズン5がおすすめだ。シーズン1は最後に衝撃の展開が、シーズン5は最初から衝撃の展開が待ち受けている。ただ、シーズン5はそれまでのシーズンを見てからの方が衝撃度は上なので、やはりまずはシーズン1から見てみて欲しい。予想を裏切られるようなドラマが見たいという人の期待は、決して裏切らないはずだ。

24 -TWENTY FOUR-』の注意点①:お気に入りのキャラを作ってはいけない

ジャック以外にも、様々な魅力あるキャラクターが登場する『24 -TWENTY FOUR-』。しかし本シリーズを見るのであれば、ジャック以外のキャラに肩入れするのはおすすめしない。どうしてかって?死ぬからだ。この作品、とにかく人が死んでいくことで有名なのだ。「死ぬって言ってもどうせモブキャラばかりでしょ?」と思うことなかれ。

24 -TWENTY FOUR-』は水戸黄門で例えるなら助さんも格さんも、うっかり八兵衛ですら死ぬ作品なのだ。生き残るのは水戸黄門風車の弥七くらいのものだろう。アンパンマンでいうならアンパンマンとバタコさん以外死ぬようなもの。

しかも、作風的に死ぬとなるとだいたい悲惨な死に方しか用意されていない。普通に銃殺されるだけならまだマシな方といえるだろう。それでも良いというのであれば、ぜひお気に入りのキャラを見つけていただきたい。ちなみに自分の好きなキャラはトニー・アルメイダビル・ブキャナン。後悔したかどうかは秘密。

24 -TWENTY FOUR-』の注意点②:寝る前に見てはいけない

海外ドラマは落ち着いてじっくり見たいから、深夜帯に見るという人も多いはず。しかし、『24 -TWENTY FOUR-』に関しては、深夜帯に見るのはおすすめしない。理由は寝られなくなるから。

とにかくショッキングかつバイオレンスな展開が多く、見ているとアドレナリンが全開になる。寝ようと思って布団に潜っても、瞼の裏で銃撃戦が繰り広げられるのがオチだ。挙句の果てには、テロに遭う夢を見る可能性も十分に考えられる。最悪の寝起きを体験したくないという人は、ぜひ休日のお昼にでも見て欲しい。

まとめ

海外ドラマといえば『24 -TWENTY FOUR-』と言っても過言ではないくらい、この作品は日本で有名な作品だ。有名になるだけのクオリティがあるのは間違いないので、まだ見たことがない人はすぐにでも見てみて欲しい。「Trust me!!」

ヴィッセル神戸の2017シーズンを振り返るページ

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開幕戦で終わっていた……!

2016シーズン、セカンドステージ2位(クラブ初)、エースのレアンドロが得点王獲得など、クラブ創設以来初めてポジティブなニュースしかない状況でシーズンを終えたヴィッセル神戸。当然、サポーターの期待は高まる一方だった。

オフにはスポルティング・リスボンから田中順也ガンバ大阪から大森晃太郎ベガルタ仙台から渡部博文を補強するなど、各ポジションに実力者を加え確実に戦力強化。

そしてなんといってもルーカス・ポドルスキだ。獲得の噂があがったとき、このドイツ代表(今年3月に引退)のスターが本気で来ると思ったサポーターはいなかったはず。それがあれよあれよという間に話が進み、ついには7月からという形でガラタサライからの獲得が決まった。

ネルシーニョ体制も3年目に入り、サポーターは「タイトル獲得」という大きな目標に向けて胸が膨らむ一方だった。今にして思うと、胸が膨らめば破裂するを繰り返すのが自分たちだったんだけれども。

開幕戦、清水相手に勝利したものの……

2月25日にIAIスタジアム日本平で行われた開幕戦。橋本和のゴールでヴィッセル神戸は開幕戦勝利を収めたものの、勝ち点3とは比較にならないくらい重要な人物をいきなり失うことに。

レアンドロ、左膝前十字靭帯損傷および外側半月板損傷で6か月離脱

振り返ってみるとこの瞬間、ヴィッセル神戸の2017シーズンは終わっていたのかもしれない。得点王にして前線の起点でもあったレアンドロを欠き、序盤こそ好調だったもののチームは次第にペースダウン。開幕4連勝があったにも関わらず、6月までで7勝7敗2分けと、タイトルやACLを目指すクラブとしては致命的な成績となってしまった。ネルシーニョの進退が怪しくなってきたのも、この辺りから。

とりわけ深刻だったのが攻撃面。レアンドロや鹿島に移籍したペドロ・ジュニオールの穴を埋められず、頼みの渡辺千真は11節の鹿島戦でようやくゴールを決めるまでノーゴールと不調に喘いだ。

おそらくほとんどの神戸サポーターが「ポドルスキー!早く来てくれー!!」状態だった。それだけ、この状況を現有戦力で打破するのは無理だと思っていたから。そんななかで、元ドイツ代表はへんてこな帽子を被りながらやってきた。

独特なセンスですね!

ポドルスキは凄かった。が……

 結果から言って、ポドルスキは凄かった。リーグデビューとなった大宮戦でいきなり2ゴールの大活躍。その後は運動量の低さなどが目立ち「あれ、これよくある外れ助っ人パターンなんじゃ」と不安を感じさせたものの、涼しくなるにつれチームに欠かせない選手に。得点こそコンスタントにあげられなかったが、視野の広さやサイドチェンジの精度の高さなどで、世界のレベルを教えてくれた。ほかの選手のレベルが低かったんじゃないの?とかは言ってはいけない

が、いい選手が1人入ったくらいでチーム状態が変わるほど甘くないのがJリーグ。その後もヴィッセル神戸は順調に勝ち点を落とし続け、22節のFC東京戦で今季3度目の3連敗を喫したタイミングで、ついにネルシーニョは解任されてしまった。無念。

吉田監督の下、悲願の初タイトルを目指すも……

その後、暫定的にチームを率いることになった吉田孝行監督の元で何とかチームを立て直し、残留は確定。最終的には9位という順位でシーズンを終えることになった。今までのことを考えれば、これだけグダグダだったにも関わらず一桁順位で終えれた辺り、成長したんじゃないだろうか。開幕前の目標からはかけ離れているが、神戸サポーターにとって目標の下方修正は得意中の得意なのだ。

散々だったリーグに比べ、サポーターに希望を持たせたのが天皇杯だった。中でも準々決勝鹿島戦は、今シーズンのベストマッチとして挙げる人が多いはず。勝利に対する執念がこの試合からは感じられた。

 


【ハイライト】ヴィッセル神戸×鹿島アントラーズ「第97回 天皇杯 準々決勝」

何度見てもポドルスキへの警告のシーン酷いな!後日処分取り消しとかもなかったしな!

今シーズンはセレッソ大阪ルヴァン杯川崎フロンターレJリーグで優勝をして、無冠クラブを脱却している。ならば自分たちも天皇杯優勝して無冠脱却だ!と、鼻息を荒くしていたサポーターは多かった。……もちろん、現実はそんなに甘くなかったけれど。

まぁ、天皇杯に関してはよくここまでたどり着いたよ。先制から1分後に追いつかれるのは、らしさ全開だったけどさ。こうして、ヴィッセル神戸の2017シーズンは幕を閉じた。良い試合もいくつかあったけれど、正直積み上げはほとんどなかったシーズンだったと思う。

来シーズン、大丈夫ですかね?

今シーズン終わっちゃったし、来シーズンのこと考えようぜ!と思っても、あまり明るい話題がないのが現状だ。まず吉田監督がこのまま続投するのは絶対によろしくない。正直、8月からチームを率いて4か月が経ったが、チームとして何も成長してないように思う。何度同じような失点シーンを見たことか……。

攻撃面でも、結局最後までポドルスキを活かす手段は見つけられないままだった。最終的にはボランチの位置まで下がってせっせとボールを捌いていたポドルスキを見てると、「宝の持ち腐れ」以外の言葉が見つからない。理想をいえば、経験豊富な外国人監督に来て欲しいな……。

それからメディカルの体制も見直して欲しい。今シーズンも怪我に泣かされたヴィッセル神戸レアンドロが練習に復帰したと思ったら再負傷、高橋峻希は復帰した試合で再離脱するなど「メディカル大丈夫かよ……」と思う場面がいくつもあった。しっかりメディカル体制を整えれば、ポドルスキも神戸で治療する気になってくれるかもしれない。そうすれば「ポドルスキ、行方不明!?」みたいな確度0の記事をスポーツ紙に書かれることもなくなるんじゃないかな。

補強に関しては岩波や大森、ハーフナーなどが出て行きそうなので、その穴を埋めつつチーム力をアップさせるような補強が必要。ベガルタ仙台の三田とかはすごく良いと思う。後はニウトンが退団して、レアンドロの去就も不透明なので、ここはポドルスキに続き大物外国人でも取りましょうか。「オフシーズンだけは主役」と評判のヴィッセル神戸が、本気を出すのはここからだ!

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の感想(ネタばれあり)をつらつら語っていくページ

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突っ込みどころ多かったな!

前回の言葉通り、さっそく『スターウォーズ/最後のジェダイ』を観てきた。観てきましたよ。

 

mu-to1213.hatenablog.com

公開翌日だけあって、寒風吹きすさぶ中でも映画館は満員。隣の席では中年の女性2人が「カイロ・レンはいかに罪深いか」について力説していた。ハン・ソロのファンだったのかもしれない。

そんなこんなで始まった、約2時間半の本編。抱いた感想は「面白い!」と「微妙!」が相半ばする、なんともいえないものだった。微妙成分の方が多かったかもしれない。

面白かった点

・美術面

いつになく画面が綺麗だった気がする。個人的に『スター・ウォーズ』の舞台として真っ先に思い浮かぶのが「砂」。砂が舞い全体的に埃っぽいのが自分の抱くスター・ウォーズのイメージだ。実際、シリーズ中には砂の惑星が何回も登場している。

  • エピソード4:タトゥイーン
  • エピソード6:タトゥイーン
  • エピソード1:タトゥイーン
  • エピソード2:タトゥイーン、ジオノーシス
  • エピソード3:タトゥイーン
  • エピソード7:ジャク―
  • ローグ・ワン:ジェダ

思ったより多かった。タトゥイーンすごいな。ジャク―も見た目ほぼタトゥイーンだし、ほぼ皆勤だね。……とこのように、スター・ウォーズといえば砂。ここまで長くシリーズが続いていながら、映像化された美しい惑星って「ナブー」と「エンドア」くらいだろう。

ところが今回はルークが隠遁生活を送っている自然豊かな惑星「オク=トー」や、白い塩原に鮮やかな赤い粉塵が印象的だった塩の惑星「クレイト」など、珍しく綺麗な舞台が多かった。

それから作中最大の見せ場だった(と思う)レイとカイロ・レンが共闘するシーンも、赤い背景の中でエリート・プレトリアン・ガードと戦う姿は演出の効果もあってかとても美しかった。

このように、美術的には今回の作品はとても良かったと思う。

・ルークとヨーダ

弟子のカイロ・レン育成に失敗するや、レジスタンスのことなんて歯牙にもかけず引きこもりを決めたルーク。しかもカイロ・レンが裏切る決定打となったのは、「危なくなる前に殺したろ」というダークサイド的精神を発揮したルークだったと判明し、ダメ教師っぷりをいかんなく発揮してくれる。この作品、まともな指導者出てこないな……。

せっかく修行に訪れたレイに対しても修行をつけない→つける→やっぱつけないを繰り返し、結局大した教えを授けることはなく、カイロ・レンを救うと意気込むレイを止めることもできず「この人なにやってんの……?」感が漂っていた。

そこに現れたのが、ファンならだれもが知っているグランドマスターヨーダ。愚かな弟子を諫め、進むべき道を教え、「過去のものだから」とジェダイにとって神聖な書物などをすべて焼き払った。一部では無能の象徴といわれたヨーダが、1番輝いた瞬間だったかもしれない。「超えられるために我らがいる」というようなセリフは、続3部作を象徴するセリフだった気がする。

ヨーダに諭されてか、そこまでのいいとこなしの爺さん状態から一転、突然輝き始めるルーク。レイアとの再会にはグッときたし、集中砲火を浴びながら平然とカイロ・レンの前に立ちふさがる姿は凄みがあった(流石にかつての弟子を愚弄し過ぎな感もあるけど)。そしてラスト、太陽に向かって禅を組みながら静かに消えていく姿は、寂しさを漂わせつつも美しい死に方だったのでは?結構感動した。

・カイロ・レン

『フォースの覚醒』では、良いところを見つけるほうが大変だったカイロ・レン(例:すぐ癇癪起こす、チューバッカの銃撃まともに食らう、レイに負ける)。今作もいきなりスノークから罵倒されたりと、前途多難な幕開けだった。

ただ『フォースの覚醒』と違うのは、観る側もカイロ・レンはこういう奴という認識があった点。ダース・ベイダーにはなれない、悪ぶっていてもお坊ちゃんな部分を隠せないのがカイロ・レンなのだ。

今回もレイアを撃てない(次の瞬間手下があっさり撃つ)、エリート・プレトリアン・ガードに負けそうになる(レイは1人で倒した)、ルークを前に冷静さを失って大失敗(何回目だよ)など、ダメダメ部分の枚挙にいとまがない。ただ、だんだんそこが魅力になってくるから不思議だ。アダム・ドライバーの演技のたまものかもしれない。

エピソード9でどのような姿を見せるかまったく予想がつかないが、なんとなくカイロ・レンはものすごくかわいそうな最期を遂げる気がする。というか、ダース・ベイダーになれなかった悪者の最期はそれくらいじゃないと盛り上がらないだろうなと思うと、ますますカイロ・レンが不憫に思えてくる。

微妙だった点

スノーク

最期を見たとき「え、嘘でしょ?」と思った。え、これで終わりってことはないよね、しれっと生き返るよねと思っていたら、普通にそのまま物語が進行していった。

カイロ・レンが霞むくらいの小物っぷりだよスノーク

『フォースの覚醒』では出番らしい出番もなく、今回も「ハックスを罵倒する→追跡のことを知ったらコロッと態度変える」「カイロ・レンを罵倒する→レイを連れてきたらコロッと態度変える」「レイをフォースでぶんぶん振り回す」くらいしかしていない。

最期は完全に見下していたカイロ・レンから不意打ちをくらって真っ二つである。同じ真っ二つでもダース・モールはしっかり見せ場作っていたのに……。

その正体が何なのか、さまざまな仮説が立てられるなど話題になっていたスノークだったが、すべてどうでも良くなるほどの小物っぷりだった。

・フィンとローズのロマンス

いったい誰が得をするのか、じっくり考えてみた結果、誰も得をしないという結論にたどりついた。

そのロマンス、絶対いらない。

だってそれ自体が1つのテーマでもあったアナキン・パドメのロマンスと違って、なくても何も問題がないからだ。そもそもローズの存在自体必要なくない?と言ってはいけない

そもそもお互いがお互いに惹かれる要素あった?

フィンは好きだけれど、ロマンスを担えるキャラかというと微妙。容姿は普通だし(日本人的には)。

そもそも『フォースの覚醒』を見ていれば色々な葛藤を抱える魅力的なキャラだって分かるけれど、今回に限ってみれば「レジスタンスから逃亡しようとした」「お目当ての人物を前に捕まった」「ファースト・オーダーに潜入して捕まった(作戦全部バレた)」などなど、わりとポンコツである。ローズってダメンズ好きなんだろうか。

 

ローズは個人的にジャージャー・ビンクスを超えてシリーズ屈指のいまいちなキャラだった。

原因は容姿じゃない(お姉ちゃんの方が良かったとは思ってる)。なんというか、言動が一々鼻につく。説教臭いんだよね、全体的に。カジノ都市「カント・バイト」で虐げられている動物や子供を見ての発言とか、「クレイト」で特攻しようとしたフィンを庇ったときとか。少なくとも自分は、そういうのスター・ウォーズに求めていないんだけど……。

長い歴史を持つシリーズで、新参キャラがああいう言動とっても全然響かない。違う作品でやってくれ。あと、なんだか主要キャラ(レイ、カイロ・レン、ルーク、レイア)がみんな白人だったから、黒人と東洋人に配慮しなきゃ、みたいな昨今のポリコレ的思想が透けて見えるのも嫌。ラストでレイ・フィン・ローズの三角関係を匂わせるようなシーンあった気がするけど、絶対やめてよね!

・敵も味方もアホ

今回1番ひっかかった部分がこれ。ファースト・オーダーのスノークに関しては既に書いたけれど、そのほかの主要メンバーに関してもカイロ・レン(情緒不安定)、ハックス(スノークから無能のお墨付き)とまったく優秀な人材がいない。ファースト・オーダーがこんな調子ならあっという間に滅びそうなものだが、レジスタンスはそれ以上に人材難の様子。

頼れる人材といえば宇宙遊泳を取得するなど人間を辞めた様子のレイアくらいで、アクバー提督は早々に戦死したため、残された人物は脳筋か無能だけ。

中でも最悪だったのが、昏睡状態に陥ったレイアに代わって指揮を執った紫髪のホルド提督。相手の追跡に気付かず、何故か作戦を満足に説明しなかった結果ポーに反逆され、ドヤ顔で船に残ったは良いものの作戦の失敗を悟り特攻した。

何度考えても、作戦を一部人間以外に黙っていた理由がわからない。たとえばローズのような整備士などに黙っているのならまだしも、ポーらには話すべきだったのでは?スパイを警戒したのかもしれないが、そもそもあの状況でスパイってもう必要なくない? いたとしてももう逃げてるよ。結果として装備も人員もほとんど失っちゃったよレジスタンス。あとどうせ特攻するなら最初からやろうか。

そもそもしっかり作戦を説明しないから、レジスタンスなのかも微妙なフィンとただの整備士ローズが勝手な行動始めて、すべてを台無しにしたんだぞ!あの2人のシーンに費やした数十分なんの意味もなかったからな!

……とまぁ、全体的に「こっちもアホだけど相手はそれ以上にアホだから問題ない」って展開が目立った今作。ファースト・オーダーはカイロ・レンの覚醒に期待するとして、レジスタンスの方は人材的に絶望感が漂う。レイアが死ぬのは役者的な都合で確実だし、数少ないまともな人物であるレイも統率力はなさそうだし。とりあえず、人を率いるには何が必要かを知ったっぽいポーの今後に期待するしかない。

まとめ

観たときは面白いと思ったけれど、冷静に考えると粗だらけだった気がする『最後のジェダイ』。エピソード9はレイアを死なせる必要がある以上、今回から時間が経過した状態で始まるはず。いろいろどうするのこれ状態な今の状況を、どう綺麗に畳んでいくかが楽しみだ。というか綺麗に畳んでくれ。ローズはもういらないです。